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清掃業・ビルメンテナンス業における労災事故と安全衛生法を解説

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1 ビルメンテナンス業の労災の特徴

(1)件数は微増傾向

ビルメンテナンス業における労災事故は、全国的に令和4年から令和6年にかけて、3,659件、3,615件、3,743件(参考:https://www.j-bma.or.jp/data/110219)、
東京都で見ると令和4年から令和6年にかけて、626件、639件、646件
(参考:https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/content/contents/002259910.pdf)
と微増傾向にあります。

(2)ビルメンテナンス業における労災事故の典型的な類型

ビルメンテナンス業での労災事故においては、以下の類型が多く見られます。

・転倒事故(床の水滴や段差、コードなどにつまずく)
・墜落、転落事故(脚立、階段、屋上、作業台などからの転落や落下)
・動作の反動、無理な動作(重い掃除機やバケツを持ち上げる、長時間の前かがみ作業)
・交通事故(移動中や資材運搬中の事故)
・感電、薬品による災害(設備管理や洗浄作業中の不注意)

(3)被災労働者の年齢層の特徴

ビルメンテナンス業における労災事故の多くは、50才以上の方が占めています
(参考:https://www.j-bma.or.jp/data/110219)。

ビルメンテナンス業においては、そもそも50才以上の労働者の割合が多いですし、それに加えて、特に清掃や設備点検は、早朝や深夜に行われることが多いことから疲労や注意力の低下が要因となります。

さらに、現場の安全対策不足や人手不足による焦り、教育体制の不備も背景にあります。

2 まずは、労災保険を!

(1)労災保険の特徴

まず、労災保険は、被災労働者の年齢や雇用形態を問わず(パート・契約社員を含む)適用されます。

次に、労災保険は、被災労働者に過失(落ち度)があったとしても適用されます(故意による事故の場合は除かれます)。

つまり、高齢であっても、契約社員であっても、自分に落ち度があったとしても、労災保険は適用されます。
この点はご安心下さい。

(2)労災保険から支払われる補償・給付とは?

次に説明する2つの要件が認められれば、労災保険から、療養給付(病院代等)、休業補償給付、後遺障害が残った場合の障害補償給付、亡くなった場合には死亡補償給付が受けられます。

労災保険から支払われる補償・給付を詳しく知りたい方はこちら>>>

3 労災が認められるための基本要件

労働災害として補償を受けるには、「業務遂行性」と「業務起因性」という2つの要件を満たす必要があります。

① 業務遂行性

業務遂行性とは、労働者が労働契約に基づき、事業主(会社)の支配・管理下にある状態で発生した事故や災害であることを指します。
例えば、勤務中に清掃作業をしていて転倒した、設備点検中に落下した、などのケースが該当します。

② 業務起因性

業務起因性とは、業務と傷病等との間に相当因果関係があることを意味します。
例えば、階段の手すりが壊れていた、重い機材を1人で持たされた、十分な休憩が取れない環境だった等、こうした職場の状況が原因であれば、業務起因性があると判断されやすいです。

4 労災保険だけでは不十分な損害とは?

労災保険は治療費や休業補償等をカバーしますが、労災保険では原則として慰謝料(精神的損害)は支給されません。

また、長期的な介護費や装具費など労災保険の給付対象外となる部分があります。
これらの点につき、企業において、「安全配慮義務違反」が認められれば、別途、会社に対する損害賠償請求が可能です。

5 会社に対する損害賠償

会社は、労働者に対して、安全配慮義務を負います。労働者が安全に業務を行えるような環境を整備し運用する義務です。

会社がこの義務に違反して労災が発生した場合、被災労働者は、会社に対して、労災保険では給付されない慰謝料や、後遺障害で生じる逸失利益や慰謝料等、上記の損害を請求することができます。

会社に対する損害賠償について詳しく知りたい方はこちら>>>

6 ビルメンテナンス業の労災事故は当事務所へご相談を!

ビルメンテナンス業という社会的に大きな意義のあるお仕事に従事されている方が、不運にもケガをされたにもかかわらず、適正な補償を受けられないことは、適切ではありません。

ビルメンテナンス業で労災に遭ってしまいお困りの方は、ぜひ一度、弁護士にご相談ください。
初回相談料は無料です。
お一人で悩まずに、まずはお電話ください【03-6277-8802】。メールやLINEでも相談可能です。